文化

話題の高性能AI「ChatGPT」に岡山のことを聞いてみた

Googleが脅威と認定した、AIチャットボット「ChatGPT」を色々試してみました。

高性能AIチャットボット「ChatGPT」に岡山のことを聞いてみた

自然な返答だが、内容の正確性に疑問

最初に聞いた質問は

ツジアキトシ

岡山県の魅力を教えてください

ChatGPTの答えは

岡山県は、日本の四国地方に位置し、歴史的な建造物や文化、自然など多くの魅力があります。

例えば、岡山城は、日本古来の城郭として有名で、城跡として見ることができます。また、岡山市には、日本の重要文化財である「倉敷織」が有名で、倉敷織の風景を楽しむことができます。さらに、岡山県には、美しい景色が見られる山々や、温泉地もあります。

その他にも、岡山県には、文化的な見所や観光スポットがたくさんあります。岡山県を訪れると、歴史、文化、自然などを楽しむことができます。

まず返ってきた答えが流暢で、まるで人間が書いたもののようなことに驚きました。今までのAIというと、短文しか返せなかったり、そもそも日本語が変なことが多かったので、自然な言語表現で会話が成り立った(ように見える)ことがすごい。

しかし、内容がいろいろ怪しいところがあります。

まず、日本人なら誰もがツッコむところ

ツジアキトシ

岡山は「四国地方」じゃなくて、「中国地方」

岡山は香川と瀬戸大橋で繋がっていて近いし、中国地方と四国は「中四国」とまとめて語られることも多いですが、この間違いは致命的です。

また、「倉敷織」という重要文化財が有名とありますが、岡山出身の自分は「倉敷織」なるものの存在を知りません。自分が知らなかっただけかなと思って調べてみても、「倉敷織」というものは見つかりませんでした。

倉敷帆布や児島のデニム生地などは有名なので、そのへんと混同しているのかもと思いましたが、それでも「重要文化財」とは何か違う気がします。

なぜこんな事実に基づかない変な回答がでてしまうのか、それは岡山に対するデータがまだまだ足りていないのかなと思いました。

自然な日本語を返してくるとはいえ、やはり学習データは英語の地域のものに偏っているのでしょう。

AIによる重大な勘違い

ツジアキトシ

岡山の後楽園を紹介してください

という質問をしてみると、

後楽園は、岡山市にある遊園地で、1953年に開園しました。後楽園は、子供から大人まで楽しめる、幅広い年齢層に人気のある遊園地です。(中略)後楽園は、岡山市にある遊園地で、子供から大人まで楽しめるアトラクションが充実しており、家族で楽しむことができる場所です。

という間違った回答が返ってきました。

岡山の後楽園は日本庭園で日本三大名園と言われる岡山の代表的な観光スポットです。

ChatGPTは完全に東京の後楽園ゆうえんち(東京ドームシティアトラクションズ)と取り違えています。

ChatGPTを使うときは必ず正確性のチェックする必要あり

こういう重大な事実誤認があるところを見ると、ChatGPTを使う際は、必ず事実かどうかをチェックする必要があります。

自分が詳しい領域なら良いですが、あまり知らないことの場合、すべて調べてチェックするとなると、最初から自分で調べて全部書いた方が良いかもしれません。

一瞬で自然な日本語が出てくることはすごいですが、しれっとウソを回答してくるChatGPTは、まだ仕事や勉強で使うのは避けるべきでしょう。

でも、今この瞬間にもChatGPTはすごい勢いで学習をし続けているので、正確性はどんどん上がっています。

ChatGPTの利用者は一億人以上もいるらしいので、玉石混淆のGoogle検索の替わりになるのも、そう遠くない未来のような気がします。

-文化